2017.11.28
エッセイ 布施行(ふせぎょう)に学ぶ
エッセイ 布施行(ふせぎょう)に学ぶ
※数年前に当寺にて曹洞宗の布教師様が法話された時のお話です。
禅宗のお坊さんから学ぶ
~布施行の世界を知る~
ライフワーク研究家 中村 義
お釈迦さまは、多くのすばらしい教えを説かれている。
凡人は時には、こうした大先輩のことばをしっかりと拝聴する機会が必要である。
禅宗のお寺のお坊さんから、直接に説法を聴くことができた。
今回のテーマは「布施行~誓願に生きる」というタイトルからして、
これは何だろう、どういうことかな、というのが、正直な感じであった。
布施というと、お寺にお金を差し出すこと、
たとえばお坊さんへのお礼などというイメージであるが、
決してそういうことではない、というのである。
布施には、財施(ざいせ)、法施(ほうせ)、無畏施(むいせ)があり、
それぞれ、金銭・財物などを施すこと、仏法を説いて人々を悟りに導くこと、
心の不安を取り除いてあげること、という意味である。
さらに、実践としての布施、無財(むざい)の七施(しちせ)には、次のようなことが含まれる。
1.眼施(がんせ):やさしい眼差しを人にむけること
2.顔施(げんせ):にこにこと笑顔で人に接すること
3.言施(ごんせ):やさしい言葉を人にかけること
4.身施(しんせ):労をいとわず身体を使って人につくすこと
5.心施(しんせ):何事にも心を込めて人のためにつとめること
6.床座施(しょうざせ):座席を人にゆずること
7.房舎施(ぼうしゃせ):部屋で人を休ませてあげること
これらは、すべて人のために実践する行為であり、
日常生活の中で常に大切にしなければいけない7つの訓でもある。
今改めて反省をしなければならない。
そして「布施行」とは、「むさぼらない、見返りを求めない、
そして互いに生かしあう生き方をすることである」ということであると教えられた。
すなわち、人のためになる行ないが自分の喜びとなるような生き方をすることが、
誓願(せいがん)に生きる(幸せに到る道)というお釈迦さまの教えである。
ライフワーク研究家 中村 義 の著作
文芸社刊
・こうして「総合環境共生型住まい」ができた
・輝いて、シニアライフ
・もっと輝いて、シニアライフ
・会いたかった人、司馬遼太郎
・ライフワークとしてのまちづくり
~市民参加型の社会をめざして~
・人生いろいろ~ライフワーク研究家のムダ話~