2017.11.05
エッセイ 5文字の美しいことば
5文字の美しいことば
ライフワーク研究家 中村 義
読み書きを趣味にしている私は、ちょっとした合い間に、ふと「日常のことば」について、
「ああ、そうか」なんて思うことが少なくない。
そんな時は、すぐにメモを残しておくのだが、自分で言うのも気が引けるが、
その数は半端ではない。
だから、すべてのことが文章になることは、まず無理であるから、ちょっと悔しい気もするが、
出来るだけ残しておくことを心がけるようにはしている。
前置きは長くなったが、今回お気に入りの「5文字のことば」について、
私が感じている勝手なおもいを綴ってみることに。
それらは、「おすそわけ」、「おせったい」、「おもてなし」の3つである。
・「おすそわけ」は、隣近所の身近な知り合い、そう、日常の歩いていける
生活圏内でのことばであると感じている。
・「おせったい」は、見知らぬ人も含めた、ある目的を共有する人たちとの関わりで、
「おすそわけ」よりも、もっと広範囲を対象としていると思う。
以前、四国歩き遍路出経験したことがあるが、その道中、まさに様々なかたちの
「おせったい」(茶菓以外のもの・ことを含む)受けたことを思い出す。
・「おもてなし」は、誰にでも、もっともっとその対象範囲が広く、遠来の客まで含まれる。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックの誘致活動で名言となったことで、
あらためて美しい日本語として印象づけられた。
そこで、一体辞書では、これらのことばはどう定義されているか、について久しぶりに手元にある
『第六版 新明解国語辞典』(三省堂)で調べてみることに。
(注)「せったい」と「もてなし」は、辞書の中ではいずれも丁寧な接頭語
「お」が使われていないことが分かった。
・「おすそわけ」:よそからもらった物や利益などの(ごく)一部を知り合いに分けて上げること
・「せったい」:客に(会って話の相手をし)茶菓を供すること
・「もてなし」:心をこめて客に応対する
2020年に来日される多くのお客さまへ、ようこそニッポンへ「おこしやす」と、
それに「おもいやり」の心をもって、みんなで「おしみなく」、
「おもてなし」をしたいものである。
ライフワーク研究家 中村 義 の著作
文芸社刊
・こうして「総合環境共生型住まい」ができた
・輝いて、シニアライフ
・もっと輝いて、シニアライフ
・会いたかった人、司馬遼太郎
・ライフワークとしてのまちづくり
~市民参加型の社会をめざして~
・人生いろいろ~ライフワーク研究家のムダ話~